美文字を書くためには基本的なルールとコツがあります。しかし、あまりルールとコツに縛りすぎるのも考え物です。美文字の書き方の前に注意すべき点を解説します。
横画に限った事ではありませんが、漢字は並んだ線の角度を変える事で美文字になります。すべての漢字に当てはまる訳ではありませんが、特に画数の少ない文字はハッキリと効果が表れます。
2画から成り立つ『二』は、1画目と2画目の角度で印象が大きく変わってきます。1画目は上に向かい、2画目は下側に反る感じで美文字になります。
『三』は、3本の横画が全く違う性質をもちます。1画目は右上がり、2画目は短い線で右上がり、3画目は土台となるように意識し、下向きに長く書くと美文字になります。
『彰』のようなさんづくりは、内側に放射状にはらいます。1画目は横に倒したように、2画目は止めるつもりで、3画目はのびのびはらうと美文字になります。
『左』の中でもエの部分は、『二』と同じように1画目を上に、2画目を下に向けて書きます。5画目をしっかりと引く事で、全体の文字が締り美文字になります。
『引』の弓へんも横画の角度を変える事によって美文字になります。1画目と3画目の横画を平行にしても、2画目の横画を右上がりにすることで、文字全体が右上がりの印象になります。