漢字を美しく書くためには、全体に右上がりに書くのがコツです。右上がりに書く事によって、文字に躍動感が生まれ、シャープに見える効果があります。
これは、楷書が確立されたと言われる、中華唐代からの書き方の流れです。あまり極端に右上がりに書くと字形が崩れてしまいますが、やや右上がり程度と意識して書いてみてください。
紙を置く位置を調整してみよう
漢字は右手で書くことを前提としています。そのために、筆順は左上から右下に向かい、角度は右上がりになります。
紙を体の正面に置き、肘を軸として横線を書くと自然に右上がりになります。もし、右上がりが強すぎるなら、紙を正面よりも右に置いてください。右上がりは緩くなります。
左利きの場合、この方法は当てはまらないので、紙を置く位置だけでなく、角度も工夫してみてください。
『大』は、1画目を右上がりに書いてあげます。そうする事によって、2画目の左はらいに躍動感が生まれ、3画目の右はらいは開放感が生まれます。
『志』は、横画2本を右上がりに書く事と、心の部分を右上がりに書く事で、バランスが美しくなります。心は4画の始筆が右上に向けて一直線に並ぶのがコツです。
『丸』は、まず書き順に気を付けます。1画目は縦棒左はらい、2画目が横画、最後に点です。1画目の始筆を中央付近から、2画目を右上がりに書くのが美文字のコツです。
『下』は、1画目を右上がりに長めに書く事が美文字のコツです。2画目の縦画を左に逃げる感じに書く事で、3画目に開放感が生まれます。
『手』は、2画目3画目を右上がりに書く事が美文字のコツですが、手は1画目を横に寝かせる事、縦画をしならせることもポイントです。
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美文字はセンスではなく、幼少期からの訓練でもなく、努力の賜物でもありません。大人でも書き方を知れば美文字になります。最も効率的なのは人に教えてもらう事。通信講座なら自分のペースで気楽に学べます。