漢字の中に『木』がある場合の書き方を解説します。書道の世界では普通に使われていますが、美文字としてはワンランク上のテクニックとしてご覧ください。
まず、『木』の文字を単独で見た場合、小学校では跳ねないように教わりますが、2画目の縦画は跳ねても跳ねなくてもよいです。どちらも間違いではないので、ご自身で好きな方を書きましょう。
次に、漢字の中に『木』がパーツの1つとして入っている書き方をご紹介します。この時、単独の『木』と同じように縦画は跳ねても跳ねなくてもよいです。
上の段は『木』の左右を払った場合、下の段は『ホ』の形にした場合です。『木』はパーツの1つとして書く場合は『ホ』にすることが多いです。
しかし、『ホ』にしなければいけないという事でもなく、どちらの字形でも構いません。
上級者になると、文章の中でも払った字形とホの字形を使い分け変化を楽しんでいます。『ホ』の場合は小さくても収まりやすいメリットがあります。一方、払うと広がりを持たせる効果があります。
『保』は左右を払うよりも『ホ』にした方が、文字全体として締まります。人の名前を書くときは左右を払う方で書いていますが、文章の中の1文字の場合は『ホ』で書いています。
『架』は左右に払っても『ホ』で書いてもどちらでもいい典型です。左右に払う場合はどの画を主画にするかを考える必要があります。
『築』もどちらで書いてもいいのですが、『ホ』の方が書きやすいのではないでしょうか?左右で払ってもかっこいいのですが、その場合は『木』のスペースを広めにとる配慮が必要です。
『新』は『ホ』の方が良いでしょう。偏の『立』を大きめに書く方がバランスがとりやすく、そのために『木』を小さめに書く必要があります。そして、小さな『木』は『ホ』の方が収まりが良いのです。
『彩』の場合は、左右に払った方が良いでしょう。これは、偏の3つの点、旁のさんづくり、それぞれ離れたパーツになっているため、『ホ』にしてしまうと離れたパーツばかりになりうるさく見えてしまうからです。
行書の場合
行書になるとほぼすべて『ホ』になると考えてください。やっぱり『ホ』の方がワンランク上のイメージになるでしょう。とはいっても絶対ではないので、いろいろと書いてみて、自分のベストの書き方を見つけて下さい。