昨今の美文字ブームのおかげで、書店には数多くの美文字本が並んでいます。これら美文字本はどれを選んだらいいのか?美文字と書道のプロの視点から解説します。
書店の美文字コーナーに行くと、たくさんの美文字本が並んでいます。
初心者用もあれば、中級者以上を対象にした行書の本もあります。短歌や般若心経から学べる美文字本もあります。
これらすべてが優れている本なのかと問われると、そうとも言い切れません。
本の中を見ていると「このお手本は本当に書道や美文字の先生が書いたの?」と疑問に思う本もごく一部あるのです。
美文字本は当たり外れが小さくありません。
美文字本を選ぶ基準はズバリ書風です。
つまり書き振りの事で、分かり易く言うとお手本が上手かどうかです。
美文字本のお手本なので、本来は全てが上手なはずです。しかし、実際はそんなことはありません。決して上手ではないお手本の美文字本も少なくないのです。
特に注意が必要なのが筆ペンの本です。筆ペンはお手本の先生の力量がハッキリ分かれます。
美文字本の内容も重要ですが、兎にも角にもお手本の書風はしっかりと吟味してください。
どれでも良いから買う!ではなく、本の中身を見て、できるだけオーソドックスな文字のお手本を選びましょう。
アマゾンで買う場合はコメントを見てみましょう。
評価が高いか低いかも大切ですが、それ以上にコメントの中身が重要です。
コメントの中に「お手本に癖がある」という文言があったら注意してください。
これは個人の判断にもよりますが、できるだけ癖の無い素直な書き振りの美文字をお勧めします。
ちょっと辛辣
ちょっと辛辣な内容になってしまいましたが、これが現実です。
美文字が流行っているからが故に、質の落ちる美文字本も発行されているように感じます。※本当にごく一部なのですが…。
気分を害する方がいたらごめんなさい。
自分に最適な美文字本を購入したら、早速練習していきましょう。
練習は毎日1時間以上行えば、短期間で驚くほど上達します。
・・・あたりまえです。
練習して上達しない訳がありません。
しかし、毎日1時間練習することはとてつもなく大変なことです。これができないからみなさん苦労しているんですよね。
練習は毎日1時間以上行うことを目標とせずに、もっと気楽にいきましょう。
毎日1時間は無理としても、毎日練習するのはぜひおすすめします。
でも、毎日というのがこれまた大変ですよね。だから、できるだけハードルを低く設定してください。
毎日1文字書く
これで十分です。
筆ペンでもえんぴつでもボールペンでも何でもいいので、とにかく毎日1文字書いてみましょう。
そして、その日の気分で2文字書いても10文字書いても、多く書く分には全然かまいません。
どんなに小さな事柄でも、毎日の習慣にすることが最も重要なのです。毎日の洗顔や歯磨きと同じ感覚になったら大成功ですね。
どんなに小さくても毎日の習慣にすると、頭の中が変わっていきます。
例えば、必死に英語の勉強をしている人がいます。毎日一生懸命勉強すると英語を覚えやすい頭に変わってくるのです。
そしてある日突然ブレークスルーを起こし、どんどん覚えられる頭になってきます。
美文字も同じことが言えて、ほんの少しでも毎日の習慣にすることで頭の中が美文字学習脳に変わっていきます。
毎日続けると、ある日突然ブレークスルーを起こし、一気に上達する日が来るでしょう。
前半でも言いましたが、美文字本は当たり外れが大きいです。まずは、お手本の優れた美文字本をシッカリ吟味して購入してください。
そして、真摯に取り組めば必ず効果がでます。
正直、教室に通ったり、通信教育で学んだ方が上達は早いです。理由は簡単で、添削を受けることができるからです。
修正点は自分で発見するのは簡単ではありません。しかし、専門家の目から見ればすぐに発見されます。そして、指摘してもらい修正することが可能になります。
でも、美文字本だって自分次第で大いに活用できます。2~3冊の本を選んで繰り返し練習してみてください。
あなたの文字は必ず美文字に変わることでしょう。