筆ペンで古典を臨書する事はできるのか?試してみました。ごく一般的な『ぺんてるの筆ペン中字』は400円以下でコンビニでも売っています。それでも穂先が『毛』なので、毛筆に近い書き味を出す事ができます。
臨書とは、書道の世界で使われる言葉で、お手本を見ながら文字を書く事です。古典の臨書と言うと、昔の偉大な能筆家の文字をお手本にして文字を書く事で、その技術を習得する事を目的としてます。
今回臨書した古典は『九成宮醴泉銘』という碑で、唐(632年)の欧陽詢という人の書です。『九成宮醴泉銘』は、楷書の極則と言われていて、現在の教科書の文字も『九成宮醴泉銘』が素になっていると言われています。つまりは楷書の究極のお手本と言う事です。
さて、書きはじめます。筆ペンは『ぺんてるの筆ペン中字』で、紙は一般的な半紙です。
半紙なので、墨を吸います。気が付くと線が細くなったり、かすれたりしてしまいます。筆ペンは墨の継ぎ足しが必要ありませんが、墨の出の調節は慣れが必要です。
僕は普段、賞状を書く仕事をしていますが、賞状は左の行から書き進めます。理由は書いている手で汚さない為です。今回は右の行から書いているので、書き終えた上に紙を置いて汚れを防ぎます。
さて、半紙1枚分を書き終えました。ここまででだいたい1時間程度です。普段は毛筆で仕事をしているので、筆ペンよりも毛筆の方が書き易いと感じますが、筆ペンも慣れれば毛筆に遜色なく書く事ができるかもしれません。
雰囲気を出す為に落款印を押してみます。ちなみに、自分で彫った落款印です。落款印を彫るのもなかなか楽しいですよ。
はい、出来上がり~!細かい部分を見ると、突っ込みどころが満載ですが、パッと見は毛筆で書いた書とあまり変わらないのでは無いでしょうか。筆ペンも慣れてくるといろいろと楽しめますので、お試しください!
筆ペン講座の選び方
筆ペンを本格的に学びたいなら通信講座がおすすめ。のし袋やのし紙、年賀状やお礼状、冠婚葬祭の芳名帳や式辞。好印象を与える美しい文字を筆ペンで書くことが可能になるでしょう。大手で実績のある講座なので、安心して学ぶことができますが、講座選びには注意が必要です。